今後の課題-フェアビンデンの歩み⑦-

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現時点で、神田というコストの高い立地にもかかわらず、お弁当販売をビジネスとして成り立たせ、勉強会や食育ツアーに参加するような熱心なファンも獲得し、一定の成功を収めたといえます。しかし、都会のオフィス街の中で競争の激しい弁当販売で利益を確保してゆくのは楽ではないのが現実です。

問題の一つとして、現在の手作りのお弁当は生産量を増やすことが難しい一方で利益率も低く、利益の確保が難しいことが挙げられます。現状の人員とやり方では1日当たり100個程度の生産で一杯ですが、一つ600円では120万/月の売上が上限であります。すると仕入費用と毎月の家賃30万、諸経費を引くと十分な利益が残らないのが現状です。また、この弁当の数量ですと農業生産量に影響を与えるほどの需要創出にはならない点です。

そこで、フェアビンデンが、今後、その活動をさらに拡げてゆくためには、以下のような課題に取り組む必要があります。

①生産量・販売量の拡大

すでにお弁当の原価低減については工夫をしており、コスト削減による利益増加は難しいと思われることから、収益増加には収入を増やす必要があります。

現在は少人数だからこそ、材料の残っている量や仕入原価、過去に好評だった調理法などが、すぐに頭に浮かび、議論をしながらすぐに決めてゆけます。しかし経験の浅いスタッフが増えてくると、同じスピードで同じ品質のものを作ることが一気に難しくなります。現在の「主婦の」調理ノウハウを文字と数字にして、人への依存度を減らした仕組みとして作り上げることが必須になってきます。

②若手への活動およびノウハウの継承

フェアビンデン活動の長期的な発展のためには、新しい担い手を得て、理念とノウハウを伝えてゆかねばなりません。前述のような石井氏やスタッフの頭の中にある知識と経験を、若いスタッフに継承をと。

新しい収益事業の立ち上げ

①を行ってもお弁当の事業だけでは十分な収益を得るようになるのに時間がかかります。そのため現在の強みを生かして、お弁当以外の収益源も考える必要があります。

③については、すでに石井氏は新しい取り組みを始めております。例えば、国産食材に興味のある飲食店との連携に力を入れております。オーガニックに興味のあるレストランがありますが、有機栽培の食材は市場で仕入れると高いです。しかし、若いシェフには美味しい食材を割安で仕入れたり、それらを使いこなすノウハウがないと云います。こういったシェフのために、食材を目利きしてあげて、まとめて仕入れてあげる、といったきめ細かい支援を行っております。

また、よい食材を使った新商品の企画・開発を手掛け始めております。某生協と連携して、大豆の自然加工食品である「てんぺ」を使った健康菓子の試作も行っております。このように日々の工夫とさらなる活動に取り組んでおりしたが、石井氏やスタッフの高齢化に伴い、現在(2016年11月~)は株式会社みんなの農業が事業継承し、その意志と活動を全国に拡げようと、日々奮闘中とか。今後の活動にこうご期待ください。

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